OS X にもある仮想 PDF プリンタ(?)を Linux Mint にインストールしたときのメモ。
コマンドラインから登録する深い意味は特にありません。デスクトップ環境を使っているなら GUI からちゃちゃっとやってしまうべきでしょう。
cups-pdf パッケージのインストール
sudo aptitude install cups-pdf
lpinfo でプリンタ情報を調べる
lpadmin
でプリンタを登録する際にプリンタ名やポートなどを指定する必要がある。CUPS-PDF に関しては特に調べる必要もないけれど一応練習として。
lpinfo
を使うことでプリンタ情報の検索ができる。ここでポイントなのが -m
以外のオプションはこれよりも前に指定する必要がある。-m
以降に追加したオプションは無視されるらしい。とりあえず man lpinfo
の SYNOPSIS 通りに記述すれば OK。-l
は long オプション。
lpinfo -l --make-and-model CUPS-PDF -m
ここでポイントなのは名前。
モデル: 名前 = lsb/usr/cups-pdf/CUPS-PDF.ppd 言語 = en プリンタードライバー = Generic CUPS-PDF Printer デバイス ID = MFG:Generic;MDL:CUPS-PDF Printer;DES:Generic CUPS-PDF Printer;CLS:PRINTER;CMD:POSTSCRIPT;
デバイスポートに関しては lpinfo -v
で検索ができる。
lpinfo -l -v
ここでのポイントは URI。
デバイス: uri = cups-pdf:/ class = file info = CUPS-PDF make-and-model = Virtual PDF Printer device-id = MFG:Generic;MDL:CUPS-PDF Printer;DES:Generic CUPS-PDF Printer;CLS:PRINTER;CMD:POSTSCRIPT; location =
lpadmin でプリンタを登録する
オプション | 意味 |
---|---|
-p | プリンタ名の指定。スペースを含むものは NG。 |
-v | URI(ポート)の指定。 |
-m | モデルによる指定。lpinfo -m で表示されたものを指定する。 |
-P | PPD ファイルによる指定。場所がわからなければ cups-pdf パッケージのコンテンツを参照する。例) dpkg -L cups-pdf | grep '\.ppd$' |
-E | 登録したプリンタを有効にする、または暗号化を行うかどうか。有効にする場合は cupsaccept と cupsenable と同じことを行う。* -E オプションを -p 、-d 、-x よりも前に指定した場合、サーバに接続する際に暗号化を行う指定となる。詳しくは man lpadmin 参照。 |
-d {PRINTER_NAME} | {PRINTER_NAME} をデフォルトプリンタに指定する。 |
オプションの変更は lpoptions
などで行う。
モデルで指定する場合
lpadmin -p CUPS-PDF -v cups-pdf:/ -m lsb/usr/cups-pdf/CUPS-PDF.ppd -E
PPD ファイルで指定する場合
lpadmin -p CUPS-PDF -v cups-pdf:/ -P /usr/share/ppd/cups-pdf/CUPS-PDF.ppd -E
デフォルトプリンタに指定
lpadmin -d CUPS-PDF
こんな感じで登録されます。
テストプリント
lpr
で印刷してみましょう。~/PDF
に PDF ファイルが保存されます。デフォルトプリンタとして指定していない場合は -P {PRINTER_NAME}
で指定します。
lpr /etc/lsb-release # OR lpr -P CUPS-PDF /etc/lsb-release
番外編・ブラウザから登録する
適当なブラウザで http://localhost:631
にアクセスする。
管理画面のプリンター項目から「プリンターの追加」を選択する。ユーザ名とパスワードを聞かれるのでユーザ名に root
、パスワードは root のパスワードを入力。最近のブラウザはパスワード保管をしたがるけどここでは保存しない方がいいと思われ。
ローカルプリンター項目にある「CUPS-PDF(Virtual PDF Printer)」を選択。
名前や共有設定はお好みで。
メーカーは指定せずに下の項目で PPD ファイルを指定する。
オプションを指定する。ここでは用紙サイズしか設定するものはない。
登録完了。
プリンタの管理やジョブの照会などもできます。
当然だけどデスクトップ環境の方にもきちんと反映される。